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書評、読書感想。主に自己啓発・健康本など。

「幸運を引き寄せる行動心理学入門」実際に読んでみた感想まとめました。

植木理恵さんという有名な方が書かれた本です。久しぶりに新刊を見た気が。以前はかなり出されていた印象ですが、最近は少し落ち着いていた気がします。黄色い表紙で目立ちます。手に取ってみるとそこそこの厚み。早速読んで、実際に感じた感想をレビューしていこうと思います。
 

実際の実験を基にしている

 
人間の行動や、偏りがちな思考、どのような感情を抱くかなどを「実際に行われた行動実験」を元に紹介しています。
 

最近の本の傾向?

 
心理系の本、あるいはモチベーションを保つ系の本など、そういった類の本が最近「実際に行われた実験を元に」情報を紹介するようになった、気がします。
 
もちろん、考え方のベースには実験や論文が元になっていることが多いとは思うのですが、以前よりも「〇〇大学で行われた〇〇と〇〇の実験」というように元の実験について1つ1つに情報を載せています。これは個人的に非常に信頼できると感じました。(もちろん実験自体もある特定の考察を導き出すために無意識の偏りがち生じている場合もあるとは思うのですが。)
 

どんな内容?

 
実際に紹介されている内容ですが「へぇ〜」と思うものがいくつもありました。
 
たとえば「ネガティヴな人ほど成功しやすい」という項目。
 
ポジティブ・ネガティヴというワードは今までにも散々この手の本で使われてきた、論じられてきたワードです。
 
一時期大流行したポジティブ思考。そのあとにその流行に反旗をひるがえすような「反ポジティブ思考」「内向型の強み」などを紹介した本が続いて書店に並びました。その時々で様々な考えが出てきて面白いですが、今回はどのような考えがされているのか。
 
この本では「カルフォルニア大学」のリアン・ファムとシェリー・テイラーの実験を元にして考えを述べてきます。
 

ポジティブ思考が成績を悪化させる理由

 
その実験内容とは学生を2つのグループにわけ、一つのグループに「テストで良い点をとった自分」を毎日数分イメージさせ、もう一つのグループには特に何も指示は出しません。あとは普段通り過ごしてもらいます。
 
結果は「良いイメージ」を毎日数分したグループの方が「悪い成績」に。
 
この結果の分析として、良いイメージをすると脳内にドーパミン(快楽物質)が出て、何も勉強に手をつけていなくとも充実感を満たしてしまった、そのために勉強に怠りが生まれ、成績が下がったのでは?という考えが示されていました。これは非常に面白い分析です。
 
しかし、一方でネガティヴ思考にも小さなミスを引きずってしまう」「失敗を恐れて行動に移れない」という弊害も。それらを踏まえうまくバランスをとり、ポジティブ・ネガティヴどちらの思考の良さもうまく選択できるようにしようというのが結論になっていました。
 

負の特徴に別の解釈を

 
以上のような話題もそうですが、全体を通して「負の側面に別の見方を提示する」ような内容が多くあると感じました。
 
たとえば「ストレス」に関して。ストレスは「自分の成長を促す糧」というふうに前向きに捉えた人と「ストレスを受けると健康被害が生じる」と捉える人ではストレス後の仕事の生産性・身体疲労に差が出る(もちろん前者の方が良い結果)というもの。
 
ストレスを受けること自体に問題があるというよりは、その受け取り方が重要。
 
また「嫉妬深さは出世に役立つ」という話題や年齢を重ねても記憶力に刺して影響はない」など、普通だったら「嫌だな」とか「こんな性格じゃダメだ」と思うような悪環境・性格上の欠点などにも実は良い点がある、こういう風な捉え方もできるという「別の視点」を、実験に明らかにしているという内容がある一つの共通点として見られました。
 

他にも役に立つ話題多数

 
他にも役に立つと感じる話題、意外な結論でまとめられている話題などが多数あり、個人的に「かなりおすすめしたい」本になりました。
 
一読するだけで「へぇ〜」と思う内容も多くありますので興味がある人は是非書店などで手に取って見られることをおすすめします。