「子どもが変わる怒らない子育て」グッと来た、意外な一言。

実際に読んでみたので感想を。

 

 

「子どもが変わる怒らない子育て」を読んだきっかけ

 

僕は子供を育てていません。結婚もしていません。

 

将来は子育てをする機会があるかもしれないけれど、ないかもしれない。

 

ただ昔から子供への関心は強くありました。街中で迷子なのか泣いている子供を見ると声をかけたし(自分が子供の頃、声をかけられたこともあります)、親戚の子と遊ぶのも好きでした。

 

一時は「保育士さん」など子供と関わる仕事につくのもいいかなぁと考えていたこともあります。

 

ただ、「子供と関わることが好き」という理由で子供に関わる仕事をすると、その気持ちがむしろ仇になるんじゃないか(自分を追い詰めてしまう)、という変な理屈から結局そうは進みませんでしたが……

 

とりあえず、「子供に興味がある」若者という立場です。それを踏まえて、この本を読んだ感想を。

 

自分を変えるということ

 

この本を通して読んでまず印象に残ったのは「子供自体を『直接』変えようとしない」という態度が一貫してあるということ。

 

「子供を変えようとする、『自分を変える』こと」、つまりこの本はどこまでいっても「親(自分自身)を変える」方法が書かれたことだということです。

 

この点は多くの人間関係にも当てはまる姿勢であり、応用も広く効きそうだな、と感じました。

 

感情を切り離す

 

また本書のテーマは「怒り」。「怒り」ということに関して、「人は無力」「不可抗力」、なぜならば「怒らせてしまう原因」がそこには十分にあるのだから、だから怒ることは仕方ないこと、必要悪というイメージ少なからず抱く人も多い、むしろ大半だと思います。

 

この本の「うまい」と思わせてくれるところは、その根っこの部分を「理屈で」解消していくこと。

 

つまり「怒り」とはコントロールできるものであり、「原因があれば必ず発生するものではない」と納得のいく例を示し説明してくれるところです。

 

厳密にいうと、

 

子どもが親を怒らせるようなことをする。(原因)

親の心に「怒り」という感情が生まれる

その怒りを「子供にぶつけてしまう」(結果)コントロールできる

 

ということですね。気持ちの上で「怒り」が生まれてしまうことに対しては「ふたをしようとする」ことや「なかったことにしようとする(怒りを感じていないふりをする)」ということを著者は勧めてはいません。それを子供に「伝える」時の方法に着目しているのです。

 

詳しい内容については本書を参考にしていただきたいのですが、「怒り→出来事」の間には必ず自分の判断が介在している、つまり自分で「決めて」怒っているのだ、ということを「なるほど」と思わせてくれるようなうまい例えをあげて明確にしています。

 

この部分が初めから明らかにされていたため、その後の「ではどのようにコントロールしていけばよいか?」というところも「これは本当に使えるのか?」というようなある種の疑念を持たずに読み進めることができました。

 

父親向けの内容も

 

また後半の章では「父親に向けた」内容も。子育てにおいて「意欲はあるが結局うまく関わることができない」という父親は多いと思います。

 

はたから見ると「結局やる気ないんでしょ」と思われがちな父親かもしれませんが、実はそこに「母親主導の育児を邪魔したくない・余計な手間をかけてしまうのが怖い」という部分があるのかもしれない。その部分を指摘している点も非常に共感できる部分の一つでした。

 

終わりに

 

一通り読んでみたのちに読んだ、あとがきに書かれていた一言は非常に印象的でした。

 

それは著者自身が短気であったということ、それから現在も短気であることになんら変わりはないと述べている点です。

 

その後著者は「しかし自分はそれをコントロールする方法を身につけた」と述べています。

 

僕自身、人間関係において短気になってしまう場面はけっして少ないとは言えず、この言葉は、短気であることに後ろめたさを感じている人にとってかなり希望の持てる内容だと感じました。

 

全体を通して読んでみて

 

実践的な内容が多くみられました。内容自体には納得できる部分が多く、「よく考えられている方法だ」と感じたものの、一つ懸念も覚えました。

 

それは「これを実践できるか」ということ。子育てはただでさえいっぱいいっぱい。最近多くのエッセイ本・漫画を読むのですが、「余裕がない!!」という印象を、どのエッセイからも強く受けます。

 

「子供は可愛い」だけでは乗り切れない理不尽、苦労、忙しいさ……

 

この本に書かれたことが、そのような「大変なことのまさに渦中にいる」人にとって、どれくらい実践できることなのか。果たして、そこまでの余裕が、渦中の親御さんにとってあるのか、ないのか。

 

その部分が一つ引っかかりとしては感じたものの、全体の内容としては参考になる点の多い本ではないかと感じました。

 

ただ「怒ってしまう」ということに囚われてしまっている人にとっては、「そうかこう考えればいいのか……!」という目からウロコの発見も多いと思います。

 

そこからもう一歩、「やれた!」というところに至るかどうか、内容を十分に活かせるかどうかは、この本の内容云々よりも親御さんや家族の状況による部分が大きいかもしれません。