どんぐり宣言!!

本の書評などなどなど。。。

【内容・感想】ここは、おしまいの地("夫のちんぽ"の方、こだまさんの最新刊)

実際に読んで、しまいました。。。ので感想を。

 

 

 

"夫のちんぽが入らない"の著者、待望の2作目

その奇異なタイトルで多くの人の注目を集めた作品、「夫のちんぽが入らない」。

 

前作を読み、「次の作品はよ」状態だった方も少なくないのでしょうか??

 

と、言いつつ、僕はまだ「夫のちんぽが入らない」の方にはノータッチ。。。

 

というわけで前作との比較等はできませんが、「ここは、おしまいの地」単品での感想をお届けします!

 

著者・こだまさんについて

「夫のちんぽが入らない」というタイトルは耳にしたことがあっても著者である「こだま」さんについてはあまり知らない方が多いのではないでしょうか??

 

前作ではどうか分かりませんが、今作「ここは、おしまいの地」ではこだまさんがどのような視点を持たれている方なのか、どのような半生を送られた方が存分にわかるようになっています。

 

こだまさんの経歴

本書からわかるこだまさんの情報は。。。

 

・現在、中年(本文の記述からすると40歳前後)

・教員だったが、精神的に追い込まれ退職。

・子どもの頃から日記を書いていた。

・ブログに日記を書いていたが、ネット上で知り合った友人と文学の同人誌を出す。その同人誌がきっかけとなり「夫のちんぽが入らない」の出版が決まる。

・友達はほとんどいない。

・夫がいる。夫も精神科に通っていた時期がある。

・夫には自分が小説を書いていることを内緒にしている。

・おそろしく運が悪い。特に「機械」との相性が悪い。

・ウニとカラオケが嫌い。パフェは好き。

・妹が二人いる。

 

などなど。知れば知るほど、「どんな人だろうか」と一目見たくなる、話してみたくなる、そんな人物です。

 

「ここは、おしまいの地」内容

帯にはこのような文言が書かれています。

 

『夫のちんぽが入らない』から1年━

衝撃のデビューを果たしたこだまが贈る"ちょっと変わった"自伝的エッセイ

 (本書帯より引用)

 

自伝的エッセイ、ですね。

 

20の短編エッセイによって構成されている本書。

 

こだまさんとゆかいな仲間たち

 

とでも名付けたくなるような内容になっています。

 

主にはこだまさんのご家族(父、母、祖父、祖母、二人の妹など)に焦点が当てられて語られるエッセイなのですが、出てくる登場人物という登場人物が「キャラが濃い」。

 

言葉を選ばずに言うならば登場人物が皆、「一本も二本もネジが飛んでる」人達なのです。(エッセイに登場された方々、すみません!)

 

「ここは、おしまいの地」タイトルの意味は?

 

「ここは、おしまいの地」

 

前作同様、こだまさんの「何かある」と思わせる言葉選びのセンスは秀逸です。

 

この本には、同タイトルを冠した短編が中盤ほどに出てきます。

 

「ここは、おしまいの地」

 

そう名付けられた短編はこの一文から始まっています。

 

私はヤンキーと百姓が九割を占める集落で生まれ育った。

(本文より引用)

 

「おしまいの地」とはこだまさんが生まれ育った田舎の集落。

 

しかし「のどかな田舎」というイメージはまるでありません。家には泥棒が入る、小学校では当然のような男女差別、不衛生。こだまさんはそのような集落に対し、「終わっている」とこどもながらに見限ります。

 

これがタイトルの由来、「ここは、おしまいの地」。

 

しかしこの短編の最後にはそんな集落に対しこのような言葉も。

 

私の中の「おしまいの地」を否定せずに受け止めたい。

 

子どもの頃に「この集落はダメだ」と見限った故郷。そしてその存在を文章としてつづる中で生まれてきた別の気持ち。

 

こだまさんの独特な感覚が、読者に不思議な気持ちを抱かせる短編になっています。

 

共感のような、ノスタルジーのような。。。

 

表題作だけあり必見の内容です。

 

(ちなみに帯にゴールデンボンバー歌広場淳さんの推薦文が書かれているのですが、その内容もこの「表題作」に関わっているものです。)

 

「ここは、おしまいの地」の魅力

 

では最後に「ここは、おしまいの地」という今回の短編エッセイ、それからこだまさんが書かれる文章の魅力について、私なりにまとめてみようと思います。

 

まずはその「壮絶な人生」と「やんちゃすぎる登場人物たち」。

 

しょっぱなから度肝を抜かれます。

 

しかも「この人もか!」「この人もか!」というくらい全員が「やばい人」たち。

 

「おしまいの地」という表現がまるで過言ではない、むしろそのタイトルさえ霞んでしまうような、そんな環境。

 

やばいです

 

そして、「不謹慎なことを笑う」というこだまさん(及びこだまさんの周りの方々の)、これまた「ネジの飛んだ」視線。

 

序盤は「えっ、これ笑っちゃダメなやつでしょ?」「えっ、いやいやこれはさすがにひどくない??」とやや引いてしまうような内容なのですが、途中で「こらえきれなくなります」(笑)

 

ゴールデンボンバーの歌広場さんは帯でこのように語っています。

 

この本を読んでおじいちゃんが事故に遭う場面で爆笑してしまいました。これじゃ僕が酷い人みたいじゃないですか。こだまさん、ほんと勘弁してください。

 

 この言葉、まさにその通りなんですよ!読み終えてみると「歌広場さん、よくぞ行ってくれました!!」という感じ。

 

「こんな状況では絶対に笑ってはいけない」という「不謹慎度合いMax」な状況にシニカルなブラックユーモアを入れ込んでくるこだまさんのセンス。

 

作品全体を貫いているそんな「独特な笑い」を、短い帯の文章でしっかりと言い表しています。「ほんと勘弁してください、、、!!」なんです(笑)

 

 

 

 

 

 

その他の「ここは、おしまいの地」情報

ここからはおまけ。「ここは、おしまいの地」に関するちょっとした情報をお届け。

 

「ここは、おしまいの地」の表紙デザイン

前作「夫のちんぽが入らない」同様、目を引く表紙デザイン。

 

担当されていたのは、鈴木成一さんと和田和美さん。お二人はこんな本の表紙を手掛けられています。

 

鈴木成一さんが手がけられた表紙の本↓

 

 

 

和田和美さんが手がけられた表紙の本↓