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【書評・感想】お金2.0【5分で読めます】

多くの場所で注目を浴び、今「最も話題になっている一冊」と言っても過言ではないのではないでしょうか。

 

タイトルは「お金2.0」。実際に読んでみたので書評と感想を。

 

 

 

経済が変わりつつある。

 

全体を通して読んでみると、この本が話題になっている理由は以下のようなことではないかと感じました。

 

資本主義に変わる新たな経済が現実化しつつあるということ。

 

その構造が、著者の確かな経験に裏打ちされた優れた分析で、一般の人にも理解できるような内容に仕上がっていること。

 

です。

 

資本主義に変わる新たな経済、「価値主義」とは?

 

この本のキーワード、「価値主義」。それは一体どのようなものでしょうか。

 

一見新しい言葉が多く並んでおり、慣れないと読みにくいような印象を受けますが、読み進めていくと一つ一つが腑に落ちます。

 

詳しい説明は本書を参考にしていただきたいのですが、ここでは簡単に。

 

人間が感じる「価値」というものを著者は3つに分けて説明します。

 

それらはどれも「人間に喜びや満足感をもたらしうるもの」です。

 

「快楽」と言ってもいいでしょう。

 

しかし、これまでの資本主義では「お金こそ正義」という意味合いが強く、お金をより多く生み出すために犠牲にされてきた価値というものが多く存在しました。

 

「金にならないことはしない」ということですね。一部の芸術やNPO法人が行うような慈善事業は、それ自体が価値のあるものですが、「金にはならない」。

 

しかし今後は、本当に価値のあるものであれば、そこにきちんと「お金が集まる」ような仕組みに経済が変わっていくと著者は主張します。

 

つまり「資本第一」なのではなく「価値第一」になるということですね。

 

「お金さえあれば」ではなく「価値さえあれば」ということ。

 

これは企業単位でもそうですし、個人単位でもそう。

 

価値を身につけた会社・個人のもとにお金が集っていく。

 

SNSやクラウドファンディングがそういった方向性をよく示していますね。人々が共感し、応援したいと思える人のところへお金が流れ込んでいく仕組みが着々と一般人の手の届く仕組みになりつつあります。

 

移行期

 

ただし、まだ経済は移行期。完全に価値主義に移り変わったわけではありません。

 

そしてそれは「資本主義は昨日で終わりました。今日からみんな価値主義です」というようなものではなく、同時期に「共存しうるものだ」と著者は主張します。

 

しかもそれが「この国は社会主義、この国は資本主義」というような国家単位のものではなく、個人レベルで「選べるもの」になる。

 

この指摘も非常に「ぶっ飛んでいる」ようなことに思えますが、著者の説明を読み込んでいくと「確かにそうだ」と思わされる部分が多く、ますます無いように引き込まれていく気持ちになりました。

 

全体を通して読んでみて

 

話題になっているのが頷ける一冊です。

 

やや「時代を先取りしすぎている感」もありますが、それに興味を示している人が多いということは、その変化の流れを肌で感じている人が少なからずいるからではないでしょうか。

 

前書きにもある通り、この本は「ライフハック」的な本でありません。「このやり方をしたら儲かるよ!」ということが趣旨の本ではないのです。(もちろん、応用したらビジネスとして成功しうる考えも紹介されてはいますが……)

 

日常で感じる、「もしかして今って、なにか大きなお金の流れが変わりつつあるのか?」という漠然とした疑問が、構造として理解できる一冊です。