どんぐり宣言!!

本の書評などなどなど。。。

【比較書評】バカと付き合うなvs頭に来てもアホとは戦うな!

2冊とも読みました!


頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法

 


バカとつき合うな

 

というわけで今回は、話題の二冊を比較読み。

 

結論としては。。。

 

言っていることが、結構真逆!!!

 

一見、似ているコンセプトの二冊ですが、違う部分が多々ありましたので、そのあたりを比べてみます!

 

「バカと付き合うな」と「頭に来てもアホとは戦うな!」の何が違う?

さっそくですが、一体何が違うの??というところをどんどんピックアップしていきたいと思います。

  • 両者に共通するテーマ
  • 根本的な解決方法の違い
  • 組織人vs個人
  • 忍耐vs自由主義
  • 温故知新vs次世代

 

両者に共通するテーマ

違いを比較するため、まずは共通する部分を確認します。

 

共通する部分、それは「テーマ」です。

 

一冊ずつ、具体的に見てみます。

 

まず、「頭に来てもアホとは戦うな!」ですが、「はじめに」ではこのように書かれています。

 

 私がこの本で送りたいメッセージは経営戦略に似ている。「限られた資源を無駄遣いするな」ということだ。

 時間もエネルギーもタイミングも、たった一度の人生を思い切り謳歌するための、限られた財産である。それを「アホと戦う」というマイナスにしかならない使い方で浪費するなと言いたいのだ。

 「頭に来てもアホとは戦うな!」はじめにより引用

 

この文章にこの本の狙いとコンセプトがぎゅっと集約されています。

 

では、「バカと付き合うな」ではどのように序文が書かれているでしょうか。

 

あなたは自由であるべきだ。

なのにもし、あなたがいま自由でないとしたら、その理由は簡単です。

バカと付き合っているからです。

「バカと付き合うな」はじめにより引用

 

この2つの文章だけでも、2冊の共通のテーマが見つかります。

 

それは、

 

自分のやりたいこと(意志)を、他人に邪魔されないようにする

 

というテーマです。

 

しかし読み進めていくと、両者の考え方の違い・対象にしている状況の違いが徐々に明らかになっていきます。

 

それでは見ていきましょう。 

 

 

 

※二つの本が主張していること、立ち位置については、僕が2冊に目を通し、そのうえで読み取った内容となっています。

 

あくまで著者本人の主張ではなく、「一読者」の読解であるとのご理解でお読みください。

 

興味を持たれた方は、ぜひ書店へ!(笑)

 

組織人vs個人

一つ目の視点は「対象の読者」です。

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」はサラリーマン向け

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」は、組織の中で生きる個人。身近なところで言えば、サラリーマンの方ですね。

 

自分で「こう進めたい!」と考えた仕事でも、会社の中ではすべてやりたいようにできるわけではありません。

 

無能な上司、出世を争う同僚、なかなかいうことを聞かない部下などなど。。。(よく言われるやつですね)

 

どのような職種であっても、「人間関係」の部分では、共通する悩みが少なくありません。

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」では、主に「政治の世界(政治家)」で生きてきた著者が、どのようにして人と交わり、何をして自分の意志を通そうとしたのか。

 

自身の失敗談や、著名な大物政治家とのやりとりの中での学びなどの形で語られています。

 

政界の黒い部分なども垣間見しつつ(笑)、「組織の一員としての」処世術が学べる一冊です。

 

「バカと付き合うな」はフリーランス的

 

一方の「バカと付き合うな」

 

こちらは圧倒的な「個人主義」

 

もちろん、全く人と関わらない、というわけではありませんが、まずは「自分の意志」「自分の行動」があります。

 

そして、あくまで自分を軸として、他人をいい意味で巻き込んでいく。

 

あえて職種で言うならば、「起業家・実業家」「フリーランス」などが当てはまるでしょうか。

 

もちろん、サラリーマンの人が読むと当てはまらない内容ばかり、という意味ではありません。

 

また、個人事業系の職業の方たちに向けて書かれている話、ということでもありません。

 

ただ考え方・姿勢として、それをあえて「働き方」で分類するならば、そういった職業が近いかな、という感じ。

 

 

というわけでまず一つ目の両者の違いは「組織の中の一員としてのふるまい方」か、「個人として、他者とどのようにかかわるか?」という違い。

 

実はこのことは、「タイトルの違い」にもよく表れているんですね。

 

では次にタイトルの違いに着目してみます。

 

タイトルからわかる「非戦」vs「無関係」

 

まずは「頭に来てもアホと戦うな!」の方から。

 

このタイトルを3つに分解します。

 

  1. 頭に来ても
  2. アホ
  3. 戦うな!

 

2番の「アホ」に関しては後程、「アホとバカを比較する」というテーマを蛇足としてつけています(笑)

 

というわけでここで見ていきたいのは、1と3について。

 

まず1。

 

「頭に来ても」

 

という部分です。

 

実はこの表現だけで、すでにこの本の内容が大きく表れています。

 

言葉通りなのですが、「頭に来ても」という表現には、「アンガーマネジメント」的要素が含まれています。

 

アンガー=怒り

マネジメント=管理する(コントロールする)

 

この要素ですね。

 

組織の中で働いていると、どうしてもでてくる、「他人との感情的な軋轢」

 

この本の主な内容の一つは、そういった組織内での他者との関わりで生まれる「自分の怒りにどのように向き合うか?」ということです。

 

それに対してのアンサーが、ずばりタイトルに書かれています。

 

先ほど分解したタイトルの3番である、「戦うな!」です。

 

「頭に来ても」→「戦うな!」なんです。

 

これが本書が「非戦の書」(孫子の兵法のオマージュ)である、という著者の主張とも合致します。

 

とは言っても「自分の怒り」と向き合うのはなかなか容易なことではありません。

 

ではどのようにすれば良いのか?というところが、本書の読みどころとなっています。

 

「自分の感情(主に怒り)をコントロールし、組織の中で争わずして勝つ」

 

これが本書の目指す理想の生き抜き方です。

 

「バカと付き合うな」のタイトルから読み取る

 

一方の「バカと付き合うな」。

 

こちらもタイトルを分解してみます。

 

  1. バカ
  2. 付き合うな

 

2つの要素なので、分解するまでもないですが(笑)

 

「バカ」は先ほどと同様にここでは脇に置いておきます。(この書評の最後の余談で触れます)

 

となると残りは「付き合うな」です。

 

そう、「付き合うな」と言っているんです。

 

要するに、「そもそも関わりを持つな」と。

 

ここのみを取り出しても、「組織の中に属していることが前提」という生き抜き方とは大きく異なることが分かります。

 

ただこの点だけを読むと、

 

「組織に属しているから嫌な上司や同僚とも関わらざる負えない。だからこの本の内容は自分には当てはまらない」

 

と考える人もいるかもしれません。

 

しかし、これに対して「バカと付き合うな」の中では、かなり厳しい視点の文章が並んでいます。

 

少し、引用してみますと。。。

 

環境や付き合う人間を選べないと考えてしまうのは、バカの思考です。

 

かなりストレートですね(笑)

 

「バカと付き合うな」は堀江貴文さんと西野亮廣さんの二人によって書かれていますが、この引用文は堀江さんの言葉。

 

堀江さんの言葉を見ると、「成功した人だから、なんでも自分の好きなようにできるんだよ」とやや卑屈な見方してしまいそうになりますが、堀江さんの文章を以下のように読み取ることもできそうです。

 

「環境や付き合う人間を選んできたからこそ、今の自分がある」と。

 

「結果が出たから自分の意志を通せるようになった」ではなく、

 

「自分の意志を通した(環境を選択した)から結果が出た」と。

 

はっきりと書かれているわけではありませんが、僕は本書を読んで、「卑屈な自分の発想をひっくり返す、この発想」に気がつかされました。

 

世間的一般的には「自分の好きなことをする(それを仕事にする)のは甘えだ」とされています。

 

しかし堀江さん的にはこれも全くの逆。

 

むしろ、「自分が好きでもないことで金をもらえる立場に甘んじていることこそが甘え」であると。

 

このあたりは以下の章タイトルにもよく表れています。

 

欲望する力を失っているバカ

ひとつの仕事で一生やっていこうとするバカ

 (「バカと付き合うな」目次より引用)

 

 忍耐vs自由主義

 

さて続いての比較は「忍耐vs自由主義」

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」が忍耐を、「バカと付き合うな」が自由主義を表しています。

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」では実際に、このように書かれている一文があります。

 

 人生で一番大事な素養を挙げろと言われたら私は間違いなく「忍耐力」を挙げる。

 

そしてこの一文が書かれている章タイトルはこのようになっています。

 

耐えて耐えて、

耐え抜いた人が勝つ

 

この部分を読むと、堀江さん・西野さんの著者とは大きく毛色が違うことがよく分かります。

 

「バカと付き合うな」では、先ほど述べたように、「自分が嫌なことをしなければいけない現状に甘んじていることこそが甘えだ」とされているからです。

 

またキングコングの西野さん、堀江さんは「自分が間違っていると思うことははっきりと口に出す」ことで、しばしば炎上を経験されてきた方。

 

そしてそのような態度に対して、「自分に忍耐力がなかった(発言をこらえることができなかった)」とは反省していません。

 

むしろ、「炎上しているくらいがちょうどいい」(もしくは炎上しようとしまいと関係ない)という態度です(笑)

 

 

 

このあたりからも、「バカと付き合うな」と「頭に来てもアホとは戦うな!」の方向性が大きく違う、ということがよく分かりますね。

 

温故知新vs次世代

 

またこんな見方もできるからもしれません。

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」は、「温故知新」的な考え方

 

一方の「バカと付き合うな」は次世代的な考え方である、という見方です。

 

どういうことかというと、「頭に来てもアホとは戦うな!」は先ほども書いた通り、2500年近く前に中国で著された「孫氏の兵法」をオマージュした一冊。

 

その思想は文字通り「非戦」を貫くもので、その発想が「組織に属する人の、自分の感情との向き合い方」という、現代の風潮に沿った内容にアレンジされています。

 

そういった意味で、「故きを温ねて新しきを知る」というくくりが僕の中でしっくりきました。

 

一方の「バカと付き合うな」は、「次世代的」です。

 

これまでの時代(近代)、また現在の状況(現代)を見て、「いやいやそんな生き方じゃダメだよ。」と。

 

これからの時代はこういう生き方だよ」と。

 

それらの主張を受け、ここから僕は「バカと付き合うな」が「次世代的な考え方(生き方)を説いている一冊」だと結論づけました。

 

 

いかがでしょうか??

 

まとめ

 

さて長々と書かせて頂いたのですが、まとめに入りたいと思います。

 

最後に書いておきたいこととしては「状況に応じて答えが変わってくる」という意見です。

 

 

 

例えば、「寒い地域」と「暑い地域」に住んでいる人を想像してみます。

 

あなたや僕はその地域に引っ越してきた、「新しい住人」だと仮定してみましょう。

 

まず寒い地域に行ってみると、そこに住む人々は、新しく来たぼくたちに「寒さ対策」についていろいろと教えてくれます。

 

 

 

防寒着はこういうものがいいよ~

 

とか、

 

室内はこういう風に暖をとっているよ~

 

などなど。

 

凍った道路用の対策や、雪かきの効率的なやり方なんかもかなり詳しそうですね。

 

 

 

さて、いろいろ勉強になったなぁと思い、今度は暑い地域に引っ越します。

 

「さっそく学んだことを生かすぞ!!」と意気込んだものの、この地域ではなんと雪が降りません。

 

寒い日もほとんどないので、防寒着も必要なし。

 

車のタイヤもスタットレスだと走りにくいし、特訓した雪かきの技術はまるで役に立ちません。

 

しかし、

 

「教えてもらったこと、全部間違ってるじゃないか!!!」

 

とはなりませんよね(笑)

 

状況が違うから、考え方も必要な対策も、求められる技術も異なってくる」

 

というわけです。

 

何を重視し、どんな対策を打たなければいけないかは、「住んでいる環境」に応じて変わってくると。

 

 

 

 

 

 

すごく平易なたとえだったので、僕が何を言わんとしているかはもうバレバレだと思いますが。。。

 

今回書評させて頂いた2冊は、どちらも「他人に自分のやりたいことを邪魔されない」という目的を持ちつつ、そのアプローチ方法はまるで違います。

 

じゃあどっちが正しいんだ!?となると、

 

「どちらが正しいとかではなく、適応しようとする状況によって必要な発想・とるべき行動は変わってくる」

 

というのが、2冊を通して読んだ僕にとっての結論です。

 

もちろん、人によっては、

 

「いや、こっちの一冊の方が正しい!!」と感じる人もいるし、

 

「どっちも自分にとっては役に立たんわ!」という人や、

 

「こんな本読まんと、自分で考えた方が速いわ!!」という方もいらっしゃると思います。

 

 

ただ僕は

 

「知恵を相対化する」

 

「いくつかの考え方を比較し、自分の状況にあった発想を選び取る」

 

といった意味合いで、今回「似ているようで全く意見が異なる」2冊を比べ読みできた経験は、自分にとってかなりイイ収穫ができたのでは、という手ごたえを感じました。

 

 

結局、「だからこの2冊を読もう!」とか「こっちの方がいいよ!」とかそういう話を書いておきたいというよりは、

 

「いやぁ面白かったなぁ」と。

 

僕はこう思ったんですが、あなたはどうですか??と。

 

そういうことが書きたかったような、そんな気が今はしております。

 

ちょっと何言ってるかよく分かんない、と思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、今日はそんな感じでした。

 

少しでも、読む・買う本の参考、あるいは読んだのち「さてどう行動していこうかな」という話の参考になれば幸いです( ;∀;)

 

 

 

 

読んでくださった方、ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【蛇足すぎる余談】アホとバカの違い?

 

本当にどうでもいい話なので、読まないでもらって大丈夫です(笑)

 

ただ、ちょっと思いついたので、一応書き残しておきます。

 

 

この2冊を手に取って、「さてどんな違いがあるやろ?」と思った時、まず思ったこと。。。

 

そうか!アホとバカが違う!!

(↑アホ?)

 

というわけで一応、違いを調べてみました。

 

※小難しい情報が並ぶので、テキトーに読み飛ばしてね!

 

バカ(馬鹿)

語源

ばかの語源はサンスクリット語(インド・東南アジアの古い言語)。元々の意味は「無知」。

ばかに「馬鹿」と漢字が当てられたのは、「史記」(中国の古い歴史書)の故事に由来するらしい。

 

※諸説あります。

 

現在の使い方

  • 相手をからかう
  • 相手を罵倒する
ポイント
  • 知能面を否定する。(理解力・知識量)
  • 人格を否定する。
  • 否定の度合いがTPOに左右される。(公の場では使いにくい、親しき間柄ではコミュニケーションの一環になるなど)
  • 地方によって否定の強さ(ニュアンス)が異なる

 

アホ(阿呆)

語源

中国の「阿呆(アータイ)」という方言が、室町時代に日本へと伝わったとされている。

日本の文献に残っている限りでは「鴨長明」「発心集」で初めて登場した言葉らしい。

 

※鴨長明「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。」の方丈記が有名な人。

 

現在の使い方

使い方はバカとほぼ同じ

 

ポイント

バカよりも柔らかい(愛情のある)表現とされる地域がある。

 

「アホ」と「バカ」の違うところ

 

※読んだ本の感想を書きたいだけなのに、気づいたらなんか、言語学系の課題をウィキペディアでテキトーにやり過ごそうとしている学生みたいな気分になってます。。。

 

 

「アホ」と「バカ」の違いですが、ニュアンスが若干違うようです。

 

わざわざ調べなくても、なんとなくそう感じている人の方が多いですよね。。。

 

  • 「アホ」はちょっとかわいげがある(侮辱にしても柔らかい)感じ
  • 「バカ」はちょっとキツめ。人によっては言われると凹む。

 

そして、このニュアンスの受け取り方ですが、使われる地域によって差が出るようです。

 

日本語ムズカシイ。。。(って海外の人ならいいそう)

 

「バカは関東、アホは関西で使われている」との見方もありつつ、実はもっと複雑な分布をしているとの調査結果も。

 

「探偵!ナイトスクープ」というテレビ番組で、大々的に調査が行われ、「アホ・バカ分布図」なるものも作成されたとか。

 

日本語、ややこしすぎる。。。(日本人だけど)

 

あとは、地域差ではないですが、「慣用的な表現」は代わりが利かない場合が多々あります。

 

特定の分野にのめり込む人に対して、たとえば「サッカー馬鹿」などと言ったりしますよね。

 

しかしこれを「サッカーアホ」と言い換えることはできません。

 

もっと身近な例で行くと、「親馬鹿」。これも「親アホ」とは言わない。

 

逆に「阿呆(アホ)」のみで使う言葉って、意外とないですね。

 

「アホウドリ」とかも実は「馬鹿鳥」とも言うそうです。(ネットでパパッと調べた情報なので、信じるか信じないかはあなた次第です。。。)

 

ちなみに慣用表現の「馬鹿の一つ覚え」は、「阿呆の一つ覚え」ともいうそうです。

 

これは知らなかった。。。(けど、知らなくても困らんわ。。)

 

「バカ」と「アホ」の違いについてまとめますと。。。

  • 使われる地域が違う
  • ニュアンス(侮辱の強さ)が違う
  • 慣用表現では代わりが利かない

ということになるでしょうか。

 

ここから2冊のタイトルを比較してみますと、

 

「頭に来てもアホとは戦うな!」には、アホに対して少し「愛情がある」「やわらかく否定している」というニュアンス。

 

「バカと付き合うな」はバカを強く突き放している感があります。

 

(僕は関西に住んでいますが、そのせいで、よりそのニュアンスの違いを感じるのかもしれません。)

 

まぁこのニュアンスの違いを意識してつけられたタイトルかどうかは、よく分かりませんが。。。

 

というわけでどうでもいい余談おしまいです。